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中国「影の銀行」

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中国「影の銀行」って何?

公開日時:2013-05-25

 

中国の短期金利が乱高下しています。これは中国で金融引き締めをしているからです。日本では、金融緩和が進行中ですね。世の中にある国債などの金融商品を、日銀が買い上げ、代わりに現金を世の中に放出しています。

中国ではこの反対で、「金融引き締め」が行われているのです。当局が持っている債権や手形を市場に売ります。そうすることで、市場にある現金を減らすことができますね。

◆投機で住宅価格が上昇
―――「なぜ、引き締めをしているの?」

それは、不動産価格が上昇していることが大きな原因の一つです。

中国では、以前から不動産投機が盛んに行われており、このところ住宅価格が上昇しています。中国国家統計局によると、今年1月は主要70都市中53都市で新築住宅価格が前月比で上がりました。

お金が市場にたくさん出回っていると、不動産投資ができてしまいます。そして、不動産(住宅)の需要が増え、値段が上がってしまいます。

逆にお金がなくなれば、不動産投資ができず、住宅価格は下がります。
そのために「引き締め」をしたのです。

しかしこの結果、(不動産投資ではない)一般の事業目的でもお金を借りることが難しくなりました。銀行も手持ちのキャッシュが減ったので、融資先を絞らざるを得ません。その結果、お金を借りられない企業が増えました。


そこでシャドーバンクが“登場”します。

◆銀行でない企業が金を貸す
―――「どういうこと?」

シャドーバンク(影の銀行)は、その名前のイメージ通り、「影(闇)」の銀行です。本来、銀行でない民間企業などが、「お金があるから貸してあげるよ」といって融資をしているのです。

そして、銀行から融資を受けられなくなった企業が、このシャドーバンクから融資を受けています。さらに言うと、一般企業だけではなく、中国の地方政府も融資を受けています。地方政府が公共事業をやる時のお金をシャドーバンクから借りているのです。

しかし、この時の貸出金利は高く、また貸したお金が返ってこない可能性(貸し倒れる可能性)も高いです。

もしこの「シャドーバンク」の融資活動を放っておくと、貸し倒れが貸し倒れを呼ぶ連鎖が拡がりかねません。

―――「なんで?」

たとえばA社が融資を受けたくて、正規の銀行に「お金を貸して」と申込みます。しかし、事業の採算性などを考慮した結果「貸せない」と判断されます。

ここでA社は、シャドーバンクのB社に融資を申し込みに行きます。B社は、高金利でA社にお金を貸します。

日本でも、事業用の資金を銀行に断られた企業が、消費者金融や闇金融からお金を借りることがあります。それと一緒です。

しかし、もともと正規の銀行から「NG」と判断された企業が、高金利でお金を借りて、問題なく返済できる可能性は低いですね。

とすると、どうなるか? A社に貸したお金は結局「貸し倒れ」てしまうのです。

となると、A社に貸していたB社が損をします。B社が大きなダメージを受ければ、B社も倒産に追い込まれる可能性がありますね。そしてB社が正規の銀行から借りていたお金も返済ができなくなります。これが「貸し倒れが貸し倒れを呼ぶ連鎖」です。


◆中国全体に金融危機のリスクも
―――「シャドーバンクの活動を抑えればいいの?」

さきほどの例では、A社は本来お金を借りてはいけなかったのです。それを貸してしまうからリスクが大きくなるわけです。シャドーバンクにお金がまわらなければ、「リスクが高い融資」を防ぐことができます。そのために、中国当局は金融引き締めをしました。

ただしその結果、正規の銀行間の取引にも副作用が出ています。世の中に出回っている資金が減ったので、銀行同士で貸し借り(通常の取引)をする時の金利が乱高下しています。

これでは、正常な銀行がお金を借りる時の金利も高くなってしまうことになります。

これは本来「悪い状態」です。現に、この影響で「中国の大手銀行が必要な資金を手に入れられず破たんする」という噂も立ちました。

―――「弊害もあるんだね」

その通りです。
しかし、このままシャドーバンクを放っておけば、リスクが高い(貸し倒れる可能性が高い)案件に、どんどん融資がまわり、やがては取り返しがつかない状態になりかねません。

リスクを考えずに融資をしまくったシャドーバンクが倒産し、それが引き金になって中国全体が金融危機に見舞われる可能性もあるのです。

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木暮 太一(こぐれ・たいち)

 

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